kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

ブレークスルー感染 (2) NEMJからの知見

 FCI NYの報道であったワクチン接種者でも感染するという話はとても気になった。

今回は、下記ニュースで引用された論文の最初のところだけを理解してみようと思う。

news.yahoo.co.jp

 

表の原著は、NEMJ (New England Medical Journal)で、

Covid-19 Breakthrough Infections in Vaccinated Health Care Workers

AbstractのDeepL翻訳は以下の通り。

 

背景
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に対するBNT162b2メッセンジャーRNAワクチンの高い有効性にもかかわらず,医療従事者の感染を含め,まれにブレイクスルー感染が報告されている.これらの感染症の特徴を明らかにし,突破性と感染性の相関関係を定義するためのデータが必要である.

研究方法
イスラエル最大の医療センターにおいて、症状のある(軽度の症状も含む)医療従事者や、感染症にさらされていることがわかっている医療従事者の広範な評価を行うことで、画期的な感染症を特定した。これらの評価には、疫学的調査、逆転写酵素-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)の繰り返し測定、抗原検出型迅速診断検査(Ag-RDT)、血清学的測定、およびゲノム配列決定が含まれた。症例対照分析では,画期的な感染症の相関性を評価した.SARS-CoV-2が検出される前の1週間以内に得られた抗体価を持つブレイクスルー感染患者と,4~5人の非感染対照者をマッチングし,一般化推定方程式を用いて,症例と対照者の幾何平均力価と,両群の力価の比を予測した.また,中和抗体価と感染性に関するN遺伝子のサイクル閾値(Ct)値との相関関係を評価した。

結果
RT-PCRデータが入手可能な、完全にワクチンを接種した医療従事者1497人のうち、39件のSARS-CoV-2ブレイクスルー感染が記録された。症例患者の感染前後の中和抗体価は,マッチさせた非感染対照者の中和抗体価よりも低かった(症例-対照比,0.361;95%信頼区間,0.165~0.787).感染期間中の中和抗体価が高いほど、感染力が低い(Ct値が高い)ことと関連していた。ブレイクスルー症例のほとんどは軽度または無症状でしたが、19%は症状が持続しました(6週間以上)。B.1.1.7(α)バリアントは、検査したサンプルの85%から検出されました。症例の74%が感染期間中のある時点で高ウイルス量(Ct値30未満)を示しましたが、これらの患者のうち、Ag-RDTを同時に実施して陽性となったのは17人(59%)に過ぎませんでした。また、二次感染は認められませんでした。

結論
完全にワクチンを接種した医療従事者において,SARS-CoV-2による画期的な感染症の発生は,感染前後の中和抗体価と相関していた.持続的な症状が発生することもあったが,ほとんどのブレイクスルー感染は軽度または無症状であった.

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

 

ワクチン接種後の中和抗体の値によっては感染する場合と感染しない場合があると理解した。グラフを見ても、両者の差がそれほど大きいようには思えなかった。マスク着用とかそのほかの対策が間接的に働いているのかと推測する。このケースは医療従事者を対象としているので、39/1,497 のブレークスルー感染が認められたが、私は医療従事者でも感染するリスクはあるととらえることもできるし、医療従事者だから39/1,497で収まったととらえることもできると思う。