PCR検査の実施件数について。検査キャパは大丈夫そうだ
SARS-CoV-2に感染しているか否かを調べる方法としてPCR検査が行われている。日本は他国に比べてPCR検査の数がそれほど多くないという見方がある。
検査実績は、厚生労働省が公表している。
下図のようにPCR検査の数もあり、1日当たりの検査能力は約30万とのことだ。PCR検査実施人数が8/4現在83,159人とのことで、まだ検査能力には余力があると思われる。この数字は国がマネジメントしている能力の値と推測する。民間では業種によっては週1でPCR検査を任意で実施しているところもある。そこは民間の検査の範疇なので、下図には直接的に反映されていないと思っている。
さて、感染が蔓延すると、検査能力以上検査が行われないとすれば、新規感染者数として報告される数は頭打ちされた数になるのではと思って書いてきたが、現時点では私の杞憂だった。
なお、PCR検査はCt値をどこに設定するかにもよるがそれなりに時間を要する。同日の検査実施人数と新規感染者数で割り算して確率を算出することは正しくないかもしれない。全国的に見ると 8/4 の新規感染者数は14,207人(NHKより)、PCR検査人数は83,159。陽性と出た確率は、17.08%と結構大きな値である。
東京都の事例では、8/3の時点で陽性率が20%を超えている。折れ線グラフのオレンジの線を見ても、6月は10%を下回っていたのに、新規感染者数の増大とともに陽性率も増加している。こうしたデータから、デルタ変異株の感染拡大が今までの株と異なることを示唆しているのではないかと思う。