FCI NY (YouTube)から学べること (2)
デルタ株の蔓延はアメリカでも。FCI NY (YouTube)で、デルタ株がどれだけ危ないかを日本語が話せる医師のインタビューを交えた内容だったので、文字に起こしてみた。普段情報に接しているため普通に聞こえてくる内容だが、新しい情報にも触れられることはFCI NYを定期的にチェックすることはとても有用だ。
外務省によるとアメリカの人口は、3億3,006万人(2021年1月 米国国勢調査局)。日本の約2.6倍だ。それを換算しながら数字を読むとどの程度かがわかるかもしれない。
OurWorldInDataでアメリカと日本のチャートを記しておこう。アメリカの方が多いと認識できるが、検査の数がそれなりに多いことも認識しておこう。
アメリカで急拡大のデルタ株 どれだけ危険? 米医師に聞く! (2021/8/11)
登場医師のクリニック
どれだけ危険?アメリカでも急拡大のデルタ株
- アメリカは2021年3月に発見され急拡大し、7月後半2週間ですべての新規感染者の少なくとも93%がデルタ株に感染したと推定されている。
- ワクチン接種が進んでいない地域で特に感染が拡大しているが、アメリカの新規感染者数(7日間平均)は6月30日では約13,000人に対し8月8日では約110,000人に膨れ上がっている。
(NY市民に)町を歩くときに変えたことはありますか?
- あるね。今はマスクをつけるのがそうだよ。1,2週間前はしなかったからね。
- しばらくマスクをしていなかったけどまた着けるようにしたの。
- CDCが勧める適切な行動をして、マスクを着け、距離をとり、ワクチンを受けて、心配ではあるけど科学を信じてできるだけの感染対策をしているわ。
ニューヨーク市では感染防止のための対策が次々と打ち出されている。
- 陽性率が7月上旬では1%程度だったのが8月になると5%近くに上昇した。
- ワクチン接種の有無に関わらず公共の場でのマスク着用を強く推奨している。
- 店内施設や屋内施設を利用する際には新型コロナワクチン接種証明の提示を義務付ける方針
マンハッタンで診療を行う20 East Medical カマール・ラマニ医師
実際に感染患者が増えていると感じる?
- 私の9割以上の患者はワクチンを打っているので、ミッドタウンではそんなに増えている感じはしない。
- CDCのレポートをみると、特に南部(フロリダ、テキサス)はすごく数が増えている。
重症患者も以前のように増えている?
- アメリカでは重症患者は増えているが、ニューヨークでは昨年3月、4月のピーク時で入院患者は2万人くらいであったが現在は300人くらい。そんなに増加していないが今後増える予想。
去年の感染拡大時のような状態に戻る可能性は?
- アメリカは大きな国なので州によって異なる。ニューヨークはワクチン接種率が高いので去年のようになることはまずないでしょう。テキサス、カンサスはまだ4割程度なので多分感染者の数が増加する。
デルタ株は従来型と比べてどのくらい危険?
- デルタ株の一番危険なポイントは感染力は最初の頃の株と比べてが2倍。
- 二番目にワクチンを打っても、一度コロナにかかっても、抗体の効果が下がっている
- 三番目に抗ウイルス薬、入院時に使われるモノクローナル抗体の治療があまり効かない。
- 症状は変わらない。鼻水、咳、熱、息苦しくなることは全く同じで、違うことは感染力。
- 最初の頃は、ソーシャルディスタンスの6フィートだと言っていたが、うつってしまうので気を付けなければならない。
当初の対策では感染を防げない?
- マスクをして6フィート距離を取れば防げる可能性はある。
- 自分でできることは、ワクチンを打つこと、外に出るときはマスクをすること、知らない人、ワクチンを打っていない人の近くでは間隔を空けること。
ワクチン接種者、未接種者の重症化の割合は?
- 入院患者の中で9割はワクチンを打っていない人
- 現在ニューヨークで入院している患者の平均年齢は55歳。パンデミックの最初の頃は60代だった
- 原因は若い人の方がワクチンを打っていないからで、ワクチンを打ってないと住所化するので必ず打って欲しい。
12歳未満のワクチン接種はいつになる予想?
- ファイザーがつい最近発表したことは、9月の終わりに5歳から12歳のグループにワクチンを受けれるように許可を申し込む。
- 多分12月にはワクチンが打てるようになるはず。
イスラエル保健省はファイザー製ワクチンについて、当初90%以上だった感染防止効果が7月上旬には64%、7月下旬には39%まで低下したと発表した。アメリカではファイザー製ワクチンは8割以上の効果があるといわれている(7月下旬時点)
ワクチンの感染防止効果が著しく下がっているという調査もあるが?
- これからデータが集まってきて感染防止効果が低下する可能性はある。
- 多分8割より下がっていることは絶対ある。これから7割、6割と下がることはある。
- ワクチンは6割以上の効果があればすごく良い。
- ファイザー、モデルナ、ジョンソン&ジョンソンは多分ワクチンをこれから変えていって、来年ぐらいにはブースター、もう1この接種を受けないといけないときは多分ワクチン自体も変わってきていると思います。
南米で拡大している「ラムダ株」への警戒感も高まっているが?
- 現在のアメリカではラムダ株の数はそんなに多くないのでまだわからない。
- ペルーからの情報ではデルタ株と同様、もしくはもっと感染力が高い可能性がある。
- アメリカで最初にラムダ株が見つかったのはテキサス州で今少しずつ増えていっている。
- ラムダ株はデルタ株と似ていて、感染力が高い、治療の効果が低い、抗体もよく効かない
- マスク、手洗とか全部気を付けなければならない。ずっと続きます。
今後感染拡大を抑えるために重要な時期は?
- 感染が増える時期は人が集まるとき。これから最初に人が集まる時期は9月(学校が始まるとき)
- この1,2週間、デルタ株が原因でオフィス再開を延期している会社が増えている。
ワクチンに不安を感じる人に伝えたいことは?
- 新しいワクチンなので不安があるのはよくわかります。
- どのワクチンでも、どの薬でも、副作用があることはよくあることです。
- どうしてワクチンを勧めるのか、どうして薬を処方するのかは、効果が副作用よりだいぶ増している。
- ウイルスに掛かって病気になるか、ワクチンのわからない副作用、どちらを取るか。それは確率です。ウイルスに掛かるとなくなる可能性、重症化する可能性がある。やはりワクチンを打った方が絶対安全である。