kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

COVID-19は空気感染という見方。LANCETからの知見

新型コロナウイルス感染症(COVID-19; corona virus disease 2019) は、空気感染であると論じた論文『SARS-CoV-2の空気感染を支持する10の科学的根拠』がある。これはかんわいんちょーさんのYouTubeで紹介された内容から知ることができた。

www.sciencedirect.com

airbone transmissionとは空気感染を意味している。文字だけの論文ではあるが、これを理解するためにその10の理由を学んでみたい。10個理由を詳しく書くと文字数が多くなるので要約を試みた。この10個はファクトとなる論文に基づいてそう言っている。

  1. SARS-CoV-2の感染の大部分は超広域的な事象によってもたらされており、実際、このような事象がパンデミックの主な要因となっている可能性がある
  2. 隔離されたホテルでは、隣り合った部屋にいても、お互いに顔を合わせたことのない人の間で、SARS-CoV-2が長距離にわたって伝播する
  3. 咳やくしゃみをしていない人からのSARS-CoV-2の無症候性または発症前の感染は広まる主な要因となっている
  4. SARS-CoV-2の感染率は屋外よりも屋内の方が高く、屋内の換気によって大幅に減少する
  5. 医療機関での院内感染が報告されているが、そこでは厳格な接触・飛沫予防策がとられ、エアロゾルではなく飛沫を防ぐように設計された個人防護具(PPE)が使用されていた
  6. 実験室での実験では、SARS-CoV-2は空気中で最大3時間、半減期は1.1時間で感染力を維持した
  7. COVID-19患者のいる病院のエアフィルターや建物のダクトからSARS-CoV-2が検出されたことで、このような場所にはエアロゾルのみが到達する可能性がある
  8. 感染したケージに入れられた動物が、別のケージに入れられた非感染の動物とエアダクトを介して接続された研究では、エアロゾルだけで十分に説明できるSARS-CoV-2の感染が確認されている
  9. (我々の知る限り)SARS-CoV-2が空気感染するという仮説を否定する強力かつ一貫した証拠を示した研究はない。
  10. SARS-CoV-2の呼吸器飛沫感染の証拠として、近接した人同士の感染のしやすさが挙げられている

この論文の結論は、以下のように言い切っている。

結論として、我々は、全体的な証拠の質と強さを無視して、一部の空気サンプルにSARS-CoV-2の直接的な証拠がないことをもって、空気感染を疑うのは科学的な誤りであると提案する。SARS-CoV-2は空気感染によって広がるという一貫した強力な証拠がある。他の感染経路も考えられるが、空気感染が最も重要であると考えられる。公衆衛生コミュニティは、それに応じて、さらに遅滞なく行動すべきである。

この認識を持つことによって、感染リスクを減らすことができるのではないだろうか。