kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

イベルメクチンについて(BBCニュース)

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良い意味でイベルメクチンという虫下しの薬を使うのであれば、ドラッグリポジショニングという表現が適切かもしれない。

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ただ、現時点ではイベルメクチンの新型コロナウイルス感染症での有効性がはっきりしていないために、当局はその薬について使っていいとは言っていない。以前にアメリカでのイベルメクチンの使用について、馬用のイベルメクチンを服用したために、過剰摂取で中毒になるような事例を述べた。

kennyheadway.hateblo.jp

 

BBCニュースでは、アメリカでどうして馬用のイベルメクチンをヒトが服用して、中毒になっていったのかということを動画でまとめていたので、それを紹介したいと思う。

www.bbc.com

アメリカでは、駆虫薬「イベルメクチン」が、COVID-19の治療や予防に効くと、一部でもてはやされている。

国内で有名なポッドキャスト司会者ジョー・ローガン氏も、その使用を推奨している。

8月には、COVID-19の予防・治療目的で服用しないよう声明で呼びかけた。

この薬は主に、家畜の寄生虫感染症の治療に使われており、少量であれば人間への使用も承認されている。

FDAや医療関係者の警告にもかからず、なぜこの薬を使い続ける人たちがいるのか、BBC番組「アウトサイド・ソース」のロス・アトキンス司会者が解説する。

 

筆者は、イベルメクチンの適切な量の服用であればそれを否定する考えは持っていない。実際にインドではWHOのワクチン接種推奨を断ってまでもイベルメクチンでデルタ株の波を抑えたり、大阪のコロナ患者で奮闘している町医者の先生は一人も死なせない思いでその薬を適切に使用してきた実績があるからである。

メルク社が新型コロナウイルス感染症の抗ウイルス薬(モルヌピラビル)を年内特別承認に向けていよいよ大詰めになっているが、価格は5日分1クルーの使用で700ドル相当とも言われている。通常の風邪薬と比べればお高い薬ではあるものの、抗体カクテル療法が1回31万円もするらしいことを知ってしまうと、開発コストが相応にかかっていて、それを回収する上でもその価格になることは妥当な理由がると考えた方がよいかもしれない。でもイベルメクチンは、モルヌピラビルに比べればゼロは一つなくなるはずである。東南アジアの国々では薬局で普通にイベルメクチンが販売されているようである。

このBBCの動画ニュースは、どうしてそんなにイベルメクチンを飲もうというマインドが多くなってきたのかを社会的環境を踏まえて説明しているが、体重500キログラム程度の馬と同量の薬を服用するのはダメである。体重が60キログラム、アメリカでは80キログラム相当と換算するかもしれないが、服用する必要があればそれに見合った量を使うことを注意しないといけない。筆者が調べた限りでは、体重1キログラム当たり200マイクログラムが用量で、錠剤は3ミリグラムと12ミリグラムのものがあるらしい。1回適切な用量を服用すればそれ以降服用することは無いようである。決して1日食後に3回という薬ではないので、過剰摂取はNGである。

BBCのクリップでも、FDAがこのように言っていた。最初は、穏やかに、

イベルメクチンは人獣それぞれ承認された利用法があるが、COVID-19の予防・治療では承認されていない。("While there are approved uses for ivermectin in people and animals...", "... it is not approved for the prevention or treatment of COVID-19.")

しかしイベルメクチンが異常に売れ始めると、

あなたは馬でも牛でもない。まじめな話、やめて! (You are not a horse. You are not a cow. Seriously, y'all. Stop it.)

と止めなさい口調で、ダメだと言っている。

日本でもイベルメクチンの治験が行われているが、感染者が多くなった時期もあって中断しているようである。選択肢としては筆者は否定しないが、状況を見守っていこうと思う。正解か政界ではないか、現時点での判断だけでは決めるのが難しいのだから。