全国の新規感染者の状況 (2021/10/18)
10月も中旬になり、新規感染者数は減少している。直近1週間で人口10万人当たり3.0人である。ピークアウト時からかなり少なくなってきた。ピークアウト時は8/19~8/25の1週間で、人口10万人あたり128.0人であったことから比べても減少したことが判る。
9月下旬のシルバーウィークや10月に入って緊急事態宣言が解除されて飲食が再開した影響が上昇傾向に転じるかと注意してみているが、そうはなっていないように思われる。再開したとしても時間制限があるのでしばらく様子を見てみないとわからないところがある。
今週に入ると例えば愛知県では飲食店の酒類の提供時間、営業時間の制限が解除され、事実上フルに営業が可能となる。他都道府県においても同じように規制が解除されていくと想定される。お客さんが戻ってくるのにしばらくは時間がかかるが、感染が拡大せず、こうした飲食店の営業が復活していくことを願っている。
療養者数においても、減少傾向が継続している。新規感染者数の色の具合と療養者数の色の具合を見比べてみると、何らかの関連があるように思える。
経時的な数の変化を見ても、新規感染者数は、第5波が始まる前の水準よりも低くなったことがわかる。死亡者数はピークアウトしているが、新規感染者数の減少スピードと同じように考えることは難しい。
YouTubeで日経編集委員の新型コロナ解説⑫ 「新規感染者 なぜ急減した? 4つの仮説」(2021/9/20)では、新規感染者数が急減したのは以下に示す4つの仮説を基に説明している。
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若者の行動変容
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多くの人が感染し免疫を取得
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天候の影響
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ワクチンが絶大な効果を発揮
1の若者の行動変容については、連日の新規感染者数の増加、入院すべきなのに余儀なく自宅療養する医療ひっ迫の現状など、感染が深刻な影響をもたらす報道によって行動がブレーキかかったというが、筆者もこれについては同感である。
2の多くの人が感染し免疫を取得は、これも仮設ではあるが、潜在的に感染しても症状がでなかった人が多かったという現状があるかもしれないことは同感である。ただし、今後のために抗体検査などを行って実際どうなのか検証していく必要があるという話は同感である。
3の天候の影響については、夏場の季節に雨が降っていて自宅に滞在した機会が多くそれが感染増加したが、その後感染を広げる要素が減少し、感染者が減少に転じたと説明されている。ピークアウトが8月20日ころでお盆休み明けで、お盆休みも帰省等自粛してきたことで、この説明はある程度意味を成しているかもしれない。
4つ目のワクチンが絶大な効果を発揮というのはいささか褒めすぎというか過大評価な表現にも聞こえてしまう。実際には65歳以上の接種を早めに行ってきたことが幸いし、第5波ではその年齢層の重症化、死亡リスクを低減できたことはその通りである。ただそれ以下の年齢層の接種が追い付いていなかったため、50歳代、40歳代での重症化が問題となってしまったが、よくとらえれば、ワクチンが絶大な効果を発揮したということが言えるかもしれない。
10/17には今季一番の寒気が流入したと気象情報ではそう言っている。いつも半袖で過ごせていたがこの日は長袖が快適であった。このYouTubeでも話していたが、冬の寒い季節は乾燥で粘膜が傷みやすいこと、寒さで抵抗力が落ちて感染しやすくなることを挙げていた。
寒くなること、飲食の規制が全面的に解除されていくこと、こうしたことが要因で感染者数が増加に転じる可能性もあると思うが、2年近くこうしたコロナ禍に対峙した経験から、賢く生活していけることを臨んでいる。