外国の感染状況は? オランダとオーストリアの状況。
世界の感染状況を参考にして日本のこれからを備えるスタンスは、ずっと取り続けているつもりであるが、ニュースソースが多く正直理解するのが追い付いていない。
NHKのニュースでは、オランダとオーストリアの感染状況が急激に蔓延していると見受けられる。
オランダでは今月11日、1日当たりの新規感染者が初めて1万6000人を超え、これまでで最も多くなりました。
オランダの人口は1744万人 (2020年、Google)で、日本の約7分の1。オランダで1日当たり1万6千人とは、日本でいえば10万人を超えてしまう数に相当する。
またオーストリアでも今月に入って1日当たりの新規感染者が1万人を超えて過去最多となり、政府はワクチンを接種していない人に対する規制を強化しています。
オーストリアの人口は891.7万人(2020年、Google)で日本の14分の1。日本でいえば14万人を超えることになる。
今回も、Our World in Dataのデータでチャートを作ってみて感染状況を見てみようと思う。また、各国のデータダッシュボードも参考にしながら状況を見てみたいと思う。
概要を先に説明すると、新規感染者数と死亡者数を人口100万人換算にすると、日本の第5波よりも大きななみが発生している。しかし死亡者数は感染者数が多い割には少ない傾向は、ワクチン接種が重症化を防いでいることを言っているように思える。
オランダの状況
ANNニュースでも、オランダの感染状況を報道している。感染が拡大するプロセスで思っていることは、①ワクチン接種率が高止まりする→②新規感染者数が減ってくる→③厳格度指数を下げる→④平穏な日々がしばらく続く→⑤ワクチンの効果がなくなってくる→⑥感染が拡大する。なんてことなのであろうか。
こちらは、オランダのデータダッシュボードであるが、日本時間の11月17日の時点で、新規感染者数が2万人程度である。人口10万人当たり115.9人とは沖縄のピークの3倍程度の数に相当する。
下のグラフは、人口100万人当たりの新規感染者数、ワクチン接種率、厳格度指数を示したものである。ワクチン接種率(2回接種)が50%に到達したら厳格度指数を下げている。この50%の時点で感染者数が急激に増加しているように思えるがすぐに下降している。下げ止まりする時点ではワクチン接種率が高止まりしている。今度は10月頃から徐々に増え始めているが、そのころはワクチン接種が始まってから8か月ほど経過するのだろうか?ワクチンの効果がなくなってきていて再び再感染というストーリーになる。
オーストリアの状況
NNNニュースでは、ワクチン接種率が6割程で頭打ちになってその後感染拡大と報道している。
オーストリアのデータダッシュボードでも、状況を分かりやすく説明されている。新規感染者数の推移。これは全体と年齢別にどうなのかを細かくグラフ化したり、地域ごとに感染状況がどうなのかも視覚的にわかりやすい。
下のグラフをオーストリアについても作ってみると、ワクチン接種率が50%をこえた8月頃から新規感染者数が増加傾向に転じている。ワクチン接種開始が2月からであるが6割程度で高止まりである。これはある意味、12歳未満の接種が行われていない現状で高止まりになるということが言えるかもしれない。日本は典型的な少子高齢化で現時点では2回接種完了75%到達という感じであるが、人口ピラミッドの構成からワクチン接種率が高い、低いということは注意して言ってかないといけない。
それにしても、人口100万人あたり1,200人程度なので、療養がしっかり行われることが臨まれる。
2つの国の事例を見てみたが、ワクチン接種率の高止まり、厳格度指数を緩めることなどが、いろいろ関係して新規感染者数が増えてくると思われる。あと気温も関係しているのかもしれない。