kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

ブースターショットは効果があるらしい

New England Journal of Medicineから、9/15にイスラエルでのブースターショットの効果に関する研究成果が発表された。

Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israel(イスラエルにおけるCovid-19に対するBNT162b2ワクチン・ブースターの防御効果)

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2114255

 

DeepLで翻訳した概要は以下の通り。

背景
2021年7月30日、イスラエルにおいて、60歳以上で5カ月以上前に2回目のワクチンを接種した人に対して、BNT162b2メッセンジャーRNAワクチン(Pfizer-BioNTech社)の3回目(ブースター)の投与が承認されました。コロナウイルス2019年疾患(Covid-19)の確認率と重症化率に対するブースター投与の効果に関するデータが必要である。

方法
2021年7月30日から8月31日までの期間に、イスラエル保健省のデータベースから、60歳以上で、少なくとも5カ月前に完全なワクチン接種を受けた(すなわち、BNT162b2を2回接種した)1,137,804人に関するデータを抽出した。主要解析では、12日以上前にブースター注射を受けた人(ブースター群)と受けていない人(非ブースター群)の間で、Covid-19が確認された割合と重症化した割合を比較しました。また,副次的な解析として,ブースター注射の4~6日後の感染率を,少なくとも12日後の感染率と比較して評価しました。すべての解析において,考えられる交絡因子を調整した後,ポアソン回帰を用いた.

結果
ブースター投与後12日以上経過した時点で,感染が確認された割合は,非投与群に比べてブースター投与群で11.3倍(95%信頼区間[CI],10.4~12.3)と低く,重症化した割合は19.5倍(95%CI,12.9~29.5)と低かった.二次解析では,ワクチン接種後12日以上経過してから感染が確認された割合は,4~6日経過してからの割合よりも5.4倍(95%信頼区間,4.8~6.1)低かった.

結論
60歳以上で、5ヵ月以上前にBNT162b2ワクチンを2回接種した参加者を対象とした本研究では、BNT162b2ワクチンのブースター(3回目)を接種した参加者では、Covid-19および重症化が確認される割合が大幅に低いことがわかった。

 

この論文から分かったことから日本の事例を当てはめてみよう。

5か月以上前ということであれば、65歳以上の接種が始まったのが、5月の連休明けかな?政府のCIOポータルのデータから2回目接種完了が6月初旬から増え始めていることから11月になったら5か月以上の経過に該当することになる。

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出典:政府CIOポータル 新型コロナワクチンの接種状況(65歳以上)

一方、全体的には、2回接種完了が大体半数である。

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出典:政府CIOポータル 新型コロナワクチンの接種状況(対象者すべて)

ただ、データをまとめているところで、若干異なることがある。傾向として異なることはないとは思うが、情報は複数見て最大公約数的な解を見つけた方がいいと思う。

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出典:Yahoo!ニュース 新型コロナワクチン情報まとめ

個人差もあるので、65歳以上の新規感染者数および重症者数の動向をみて、ブースターで対応できるのであれば、対応していくというのが一つの手段になるとは思う。ただ、このワクチン接種自体が新しいことだらけでまだわからないこともあるから、情報を収集しながら様子を見ていく必要があると思われる。ブースターよりもまずは接種希望者に接種してあげる方が優先事項としては高いと思うが、冬に備えて急ぐ必要がある。