kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

北海道と青森県はリバウンドしているらしいが本当か?

昨夜、帰宅途中に車でラジオのニュースを聞いたが、北海道と青森県では感染者数が増加している傾向があることを言っていた。以下は同様の内容のリンクである。

news.tbs.co.jp

 

インターパーク倉持呼吸器内科院長の倉持仁氏のTwitterは同感である。倉持氏は宇都宮市で開業されており、発熱外来をはじめコロナ患者の治療に全力を尽くしている医師である。第5波感染拡大の最中、「2人(菅前首相、小池東京都知事)とも至急おやめになった方がいい」と声を挙げたことで記憶にあるのではないだろうか。

www.nikkansports.com

 

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出典:Twitter

全く同感で、疫学調査をやっている場合ではないと思う。じゃあ同じ感染症でインフルエンザで疫学調査をやるのかっていうわけだ。昨年で新型コロナウイルス感染症がCOVID-19と呼ばれるようになったときであれば疫学調査感染症をプロファイルする上では有用と思うよ。ただ1年も経過した今ではどうだ。いまさら国民目線的に必要なものだとは到底思えない。学術的な内容でやるのであれば、患者は救えないと単純に思う。疫学調査難病情報センターの用語解説によると『集団を対象として、病気の頻度、その分布に影響する因子を統計学的に研究する学問のこと。』とある。研究ではなく、コロナ患者がいたら治療でしょ。

 

北海道の新規感染者数を見てみると、9月末で減少して、10月はやや増えているが、増えているぞという感じがするものではない。ただ、実効再生産数が1を超えているので、今後は動向を注視したほうが良いと思う。

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出典:新型コロナデータサイト

青森県については、以下のとおりである。北海道よりも人口が少ないため、新規感染者数もまばらなところが散見するため、実効再生産数のグラフは変化が大きいが、直近ではいったん2まで到達したが、急速に1以下に減少している。

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出典:新型コロナデータサイト

筆者には、感染者数がそんなに多く増加しているようには思えない。直近では、人口10万人当たりに換算して、北海道は3.2人、青森県は3.0人と同等であるし、これは筆者が10/18に掲載した新規感染者数の全国平均レベルと同等である。比較的色が濃い都道府県は確かに北海道と青森県が該当するが、報道された内容からは、何を以ってリバウンドしたと言っているのかが不明である。

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出典:NHK 特設サイト新型コロナウイルス

北海道、青森県のサイトをのぞいてみよう。

北海道は、表示されているデータが以下のものがある。

www.pref.hokkaido.lg.jp

北海道内の発生状況については以下にまとめられており、掲載されているリンク先には、オープンデータを使用して状況を説明してくれている。

www.pref.hokkaido.lg.jp

 

青森県は、感染状況を県内のエリアごとに週ごとに数値化して示している。

www.pref.aomori.lg.jp

このサイト内のPDFには以下のように数値データを視覚化しており、分かりやすい。さらにはどの地域での感染が多いのかが一目瞭然である。

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出典:新型コロナウイルス感染症 青森県内の感染の状況

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出典:新型コロナウイルス感染症 青森県内の感染状況

こと細かく見てみると、リバウンドしていることも納得できるが、道県単位でみると、こうした変化を理解するのは難しいと感じる。

感染者が増えていく原因は、寒さにより換気をしなくなることによる空気感染なのかなと単純に考えてしまう。下図の気温のグラフであるが、東京、大阪と比較して札幌は気温が低い。東京と大阪が11月の気温が札幌の10月の気温であるとみなせば、緯度が高い北海道、青森の動向が、東京や大阪に居住する人たちには参考になると思う。

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出典:北海道ねっと【北海道10月の気温まとめ】秋本番で初雪も!服装は上着を用意

昨年に比べれば、コロナ対策の経験値も多くなっていることから、気を付けていこうという意識して行動していくと思われる。それでも感染してしまうことは起こりうることなので、寒いといいながらも窓を開けるのを控えようということはなるべく行わず、寒くなる時期でも穏やかに過ごしていきたいと思っている。

それにしても、10月は新規感染者数が減少し続けている。完全にゼロにしようというムダな努力より、感染しないように考えて行動する賢い努力で、今後も過ごしていきたいところである。