kennyheadway's thinking

こちらは日々思うこと、COVID-19について思うこと述べていくことになりそうかな。

菅前首相出演のYouTubeを見て思ったこと。

菅前総理大臣が、あるYouTube番組に出演して、抗体カクテル療法の薬が1回31万円と報道されたので、筆者もそれをちょこっと書いてみた。

kennyheadway.hateblo.jp

でも、キャッチーナタイトルの記事だけではどうも納得いかないし、実際に実際にYouTubeで何をしゃべったのか、とても気になったので1時間程のコンテンツを視聴してみた。魚屋のおっチャンネルという番組で、豊洲市場でお仕事をされているYouTuber生田よしかつ氏が国会議員をゲストに呼んで、内容が非常に濃いコンテンツを配信されている。

www.youtube.com

1時間の番組で1年間を振り返ることはとても尺が短すると思うが、その分多くの政策を実現されてきたということを実感した。話題となった抗体カクテル療法についてはそれほど多くの時間を割いていなく、それよりもというよりコロナ渦対策以外の政策もこの1年間で怒涛の如くやってきたと感じた。

菅前総理大臣は官房長官を長く務めたこともあり、政府中枢を熟知しているからこそ、大きく長く要する政策を短い時間で実現できたのかと思った。いくつか思ったことを述べてみよう。

  • 10月からデジタル庁が発足したが、通常こうした省庁を新規創設するには5年程要するとYouTubeに共演した国会議員が話していた。早くても3年要するようだ。平井さんが大臣になったのは一番よくわかっているからである。これを「やるぞ」と言って1年で作ってしまったことは本当に驚くべきことなのかもしれない。
  • コロナワクチンについては、とにかくワクチンしかない、1日100万回接種することを目標にしてやってきたが、背中の見えなかったアメリカの接種率に到達しようやく追いついて追い越すことができた。打ち手が少なければ、歯科医、救急救命士などにもやってもらってとにかく早く接種してコロナを収束させようという強い意志を感じた。産業医がいるのであれば、職域接種はできないだろうか、ありとあらゆる手段を検討した。誰もができないと思っていた1日100万回接種が可能になって、中には1日140万回接種した日もあり、ワクチンが足りなくなってしまった。ワクチン会社に頼んで、追加で5,000万回融通してもらうことになったが、いろいろあってそれを言うことはできなかったなどと、ワクチン接種に関しては奮闘したことが本人の話からもそう思えた。
  • テレビのニュースで報道される表情はとても暖かい気持ちにはなれなかったが、YouTubeでの表情を見てみると、本当はいい人なんだなとつくづく感じた。もちろん、総理としての記者会見とか取材を受ける際には、ニコニコできないことはあるけれど、国民のことを思ってこれは絶対にやらなければならないと思ったことは、絶対にやって見せるという強い意志を以って政策を実現されてきたのだなと思った。
  • 一番印象が大きく残ったのが、大雨が降った時に民間のダムを事前に放水させて被害を最小限にとどめたことである。治水対策といっても、すぐにダムができるわけでもないし、大きな金額を要する。大雨の被害で河川が氾濫してしまった過去についてこれは何とかしないといけないと思って、『何かできることは無いのか』と国土交通省の役人に聞いたら、『(できるかどうかは分かりませんが)民間のダムを使えば何とかなるかもしれません』と回答を得たそうである。発電用のダムの貯水を放水すれば電気を作れなくなるわけなので、その分は国として補填するから大雨が降った時には使わせてほしいと、省庁を横断して民間に頼んできるようにした。縦割り行政が弊害であることはよく言われるが、その弊害を乗り越えて、国民の命を守る政策を実現したことは感銘を受けた。

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出典:菅義偉前総理が登場!怒涛の成果を残した総理在任の1年間を振り返ります 2021/10/12 にライブ配信 (YouTube)

政府自民党として、パネルを設けてこれだけやりましたと簡潔に説明しているが、配信されたYouTubeでのトークの内容は菅前首相の想いのほかに限定される。公式には首相官邸に以下のように掲載されている。

www.kantei.go.jp

なおこのYouTubeは、現在の首相の岸田総理大臣も過去に出演されているので、時間があれば視聴したいと思う。もっと言ってしまえば、テレビのニュースを見るよりも、このYouTubeを視聴したほうが政治の勉強になるということである。さらに言っちゃえば、テレビで見る菅さんとYouTubeで見る菅さんは全然違った。マスコミ報道でそういうものだと認識してしまう怖さを感じてしまったくらいである。

菅義偉】菅前首相“実績アピール”の本末転倒 国会から逃亡したのにYouTubeでは冗舌&ガースースマイル|日刊ゲンダイDIGITAL 

こうしたキャッチーなタイトルは偏った見方かもしれないが、残された業績が評価されるのは、しばらく先になってからだと思う。その間には、病床が逼迫した8月に、中等症は入院をさせられないことを言ってブーイングを受けた。筆者もこんなこと言うなんてと当時は怒っていた。でもこんなに感染者が多くなるなんていう想定が当時できなかったことは否めないし、失敗したら改善の繰り返しでし同じ過ちをしないように心が下ていくしかない感もある。

1年コロナのために奮闘してようやく新規感染者が第5波よりも低い水準になって、しかもワクチン以外にも抗体カクテル療法をありったけ薬を調達し、年末には経口抗ウイルス薬が使えるように道筋をつけたことは素晴らしい実績だと思う。批判するのは簡単だけれども、それ以上に責任と重圧を受けて1年怒涛のように政策を進めてきた菅前首相、大変お疲れさまでした。